「風邪の症状や対策」
キャンディ動物病院 石川記代院長
―― 風邪が流行る季節になりましたが、ペットの状況を教えて下さい。
石川寒くなると空気が乾燥し、ウイルスが増えやすい環境になります。
また、乾燥のため喉や鼻道も炎症を起こしやすい状態になっています。
そのため、これからは咳や鼻水症状のペットが多くなる季節でもあります。
ペットたちは言葉が話せません。
少々だるい程度では飼い主様も気づかないことが多く、飼い主様が気づかれた時には病気が進行している場合も少なくありません。
特に幼いペットや年老いたペットは、免疫力が低いため、風邪をこじらせ肺炎へと症状が進み易く、最悪は死に至るケー
スまであります。
早期発見、早期治療は人医療と同じように動物医療においても、とても大切なのです。
ちなみに、ペットの風邪が人間にうつることはありませんし、人間の風邪がペットにうつることもありません。
―― ペットの風邪対策などはありますか。
石川ペットは人間のように手洗いや、うがいができません。
室内飼育の場合は、ウイルスの増殖を防ぐために加湿器を使うことがおすすめです。
咳、鼻水などの症状がある時は、ペットを暖かい場所に置いてあげて、朝晩の気温差や、暖かい室内から寒い外への移動等は気をつけてあげてください。
日頃からご自分のペットの平熱を知っておくことも大切です。
ペットの平熱は38.5度前後です。
40度以上になりますと、高熱になりますので注意が必要です。
―― 自宅でも熱は簡単に測れるのですか。
石川人間は脇の下で測るのが一般的ですが、ペットはおしり(直腸)で測るのが一般的です。
人用の市販の体温計でも測定できますが、動物病院などで扱っている動物専用の体温計の方が測りやすいと思います。
ペットが興奮状態にありますと正確な体温が測れないケースもあるので、日ごろから慣らしてあげることが大切です。
風邪薬については、要望に応じて錠剤、粉末、液体から選べます。
―― ペットも家族の一員ですので、しっかりとしたケアが必要ですね。
石川ペット保険も充実してきて、人間同様、動物病院の窓口で精算可能なタイプのものもあります。 年々、ペット保険に加入する飼主様も増えていますので、その辺も参考にすると良いと思います。